プラグマティズムには可謬主義やアブダクションと言う考えがあるそうだ。人には無知の知があり、どんな人も間違い得る。
ならば間違ってても良いから積極的に発言しましょうと言うのが無謬ならぬ可謬主義。
これはとても素晴らしい考え方だ。プラグマティズムこそ最も科学的な態度ではなかろうか?

アブダクションとは演繹法、帰納法に対する第三の推論方法で「仮説形成」「仮説的推論」などと訳されている。
ある事柄を説明するのに仮説を用いる。仮説は間違っていても良いのです。仮説の「否定」によってより真実に近づけるのだから。
「否定の否定」という弁証法的プロセスによって仮説が進化する。既存の「科学」を疑い否定する事が科学の進歩を生み出すのです。

古代ギリシャ哲学はオーパーツと呼べるほど先進的でデモクリトスの原子論などは現代物理学を2000年以上先取りしていた。
当時としてはそれを証明する術がなかったので「科学的」な仮説であるとは考えられてなかったが、科学的に証明できなくてもデモクリトスは正しかった。

プラグマティズムでは仕組みが分からずとも有用な物であれば「真」であると考える。
必ずしも完璧に証明された物だけが科学ではないのです。

【関連】科学論文にご用心、大半は誤り 専門家が警鐘

by