幸せ遺伝子は存在する。遺伝子の影響である国の人々は他国より幸せであると感じる

国民がA対立遺伝子を有していることが多い国は、西アフリカのガーナとナイジェリア、メキシコやコロンビアといった北ラテンアメリカ諸国であり、国民は自分たちを非常に幸せであると評価していた。

一方、この対立遺伝子があまり見られない国は、イラクとヨルダンのアラブ諸国、香港、中国、タイ、台湾の東アジア諸国であり、非常に幸せという回答はあまり見られなかった。

イラクも中国も古代文明発祥の地だ。遺伝的に幸福を感じにくい気質は文明の起源と関係があるのかも知れない。
生まれつき幸福でどんな劣悪な環境でも満足できるなら、進歩の必要性を感じない。だがそうでないなら日々の生活に不満を感じ、工夫する様になる。
「必要は発明の母」で欲求不満が文明創造の原動力になったのではないか?

文明は人間の苦労を減らす為に発達してきた。文明の進歩は良い事だが「文明が進歩している」という事は人間がまだ「不満を感じている」という事を意味している。
文明の発達は幸福を保証しない。文明の存在は人類が本質的に不幸である証だ。我々の不満は尽きる事がない。ならば生まれてこないに越した事はないのだ。

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