橘玲さんの『もっと言ってはいけない』に水生類人猿説(アクア説)が紹介されていた。人類が水中での生活に適応する為に二足歩行を始めたと言う説。
これまではトンデモ説の一種だと思っていたが橘氏の説明を読んだらアクア説は理に適っていると感じた。

人類が水辺で進化したなら全ての人種に水泳への適正がありそうだが、アフリカ人は泳ぎが苦手らしい。
人類の起源であるアフリカ人が泳ぎを苦手としているのはアクア説と矛盾する様に思える。
だがこれは「アフリカ人」と「それ以外」で水生への適応度に違いがあると考えれば説明が付く。

初期人類は当時チャド湖畔だったチャドで水生への適応を身につけた後、湖の消失によって陸上での生活が主になったが、人類の一部は北上し地中海を拠点として再び水生生活を始め、それがネアンデルタール人になったのではないか?
初期ネアンデルタール人は地中海で素潜り漁をして食料を得ていて、かつての水生に近い暮らしを続けていたのだろう。
アフリカ人以外はネアンデルタール人の遺伝子を持っているのでネアンデルタール人がより水生に適応した種族であったなら、アフリカ人より泳ぎが上手くても別におかしくはない。

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image: Elena Kalis / flickr

ネアンデルタール人は胴長短足で泳ぐのに適した体型だ。水泳のオリンピック金メダリスト選手のマイケル・フェルプスも胴長短足だった。
水生哺乳類であるイルカやクジラは脳が大きい。ネアンデルタール人も現生人類より脳が大きく、人類はネアンデルタール人から脳が大きくなる遺伝子を受け継いだそうだ。
人類の脳の巨大化には水生生活の役割が大きかったのだろう。
水生によって皮下脂肪も増す。肥満の増加やおっぱいの進化もネアンデルタール人の遺伝子が一役買っているのかも知れない。

西洋人がクジラやイルカ好きで捕鯨に反対するのは水生だったネアンデルタール人の遺伝子の影響で水生哺乳類にシンパシーを感じているからではないか?

素潜り漁に最適化された肉体を持つネアンデルタール人は陸上では弱く、戦闘技術に長けた狩猟民族のホモ・サピエンスに駆逐されてしまった。
ネアンデルタール人は「半魚人」扱いされてホモ・サピエンスの食料になっていたかも知れない。実際に現在でもピグミー族など異形の種族は他の部族に食料として乱獲される事がある。

ネアンデルタール人の居住区には人肉食の痕跡があるとされているが、必ずしも共食いではなくサピエンスに襲撃されて食われた可能性もある。
無尽蔵の海洋資源にアクセスできる環境なら共食いする必要性はない。共食いがあったとしても余程追い詰められた結果だろう。

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