「我慢できる人」は脳が違う?

4歳児たちを小さな部屋に招き、マシュマロを前に置いた。「いま食べてもいいけれど、15分間待つことができたらもうひとつマシュマロをあげる」「途中で食べたくなったら、ベルを押せば食べられる(もうひとつのマシュマロは無しになる)」と子どもに伝えて、実験者は部屋を出た。ほとんどの子どもたちは、待つことを選んだ。

この実験から12年後、ミシェル氏は、マシュマロ実験に参加した被験者約600名の保護者や教師、学習指導者に対して、被験者たちの日常生活について尋ねるアンケートを送付した。

その結果、1分以内にベルを鳴らした子どもたちは、学校でも家庭でも行動上の問題を抱えている率が高いことが分かった。教室での問題行動も多く、かんしゃくを抑えるのも難しかった。そして、15分待てた子どもは、30秒しか待てなかった子どもよりも、SAT(大学進学適性試験)のスコアが平均して210点高かった。

ミシェル氏の研究は、セルフ・コントロールや我慢強さといった非認知的な性格が、実生活では非常に重要だということに焦点をあてるものだった。多くの研究においても、人生の成功にはIQよりもセルフ・コントロールのほうが重要らしいということが明らかになっている。

この実験結果は非常に重要な意味を持っていると思う。勝間和代さんの『不幸になる生き方』にも「今が楽しければ良いと言う考えの人よりも、将来の為に今は我慢できる人の方が幸福度が高い」と書いてあった。
要するに自制心がある方が何事も上手く行きやすいのでしょう。欲望のままに生きるより禁欲できる人の方が結果的に幸せになれる。

マシュマロ
日本人はどちらかと言えばマシュマロをすぐに食べてしまう方だ。自分の分だけでなく子孫の分のマシュマロにまで手を出している様な状態www
死生観が影響してると思う。日本人は死後の事まで考えていない。現世利益だけを求めている。

世界三大宗教のキリスト教・イスラム教・ヒンドゥー教には「生前の行いが死後に裁かれる」という教えがあるので死んだ後の事を考えて生きている間は自制しようと言う気持ちになる。
図らずも「マシュマロを食べるのを我慢する」のと同じ状態になる為、宗教熱心な人達の方が欲望のままに生きている日本人よりも人生を上手くコントロールし、幸せに暮らしている。

宗教と言うのは一見不合理に見えて実際は非常に実利的なものですね。宗教の存在はむしろ進化論で説明が付く。
即ち宗教を持ち遥か未来の事まで考えて行動できる民族は右肩上がりに繁栄し、宗教を持たずエゴ丸出しに目先の快楽に溺れる日本人の様な民族は右肩下がりに衰退、滅亡してしまうので宗教が生き残ったのでしょう。