子供を作るべきか?

反出生主義って何?

反出生主義とは子供を作る事に反対する思想全般の事です。Wikipediaに詳しい説明があります。

どうして子供を産んではいけないの?

生きていれば間違いなく苦しみが生じます。他者に無断で苦痛を与えるのは許されません。
子供の同意を得て出産する事は不可能です。同意がない以上、出産は親のエゴであり倫理的に問題があります。
「生まれてきた子供が幸せなら同意がなくても良い」と考えるのは誤りです。それは「女が感じていればレイプしても良い」と考える強姦魔と同じ発想だからです。

お金持ちや優秀な人間なら子供を作るべきでは?

それは優性思想であって反出生主義ではありません。反出生主義者が「子供を産む資格がある」と考えるお金持ちの基準とは、子供が一生遊んで暮らせるだけの資産(最低数億円)がある人だけでしょう。そんな人間は実質的にいません。
もし条件をクリアする人間であっても「子供のためにならないから産むのはやめておけ」と言うのが反出生主義者です。

人類が絶滅しても良いの?

はい。何も問題ありません。むしろあらゆる問題がそれで解決するのです。
遅かれ早かれ人類は絶滅します。不本意な形で絶滅するより、自発的に苦痛をコントロールしながら早めに絶滅する方が良いでしょう。

自殺した方が良いの?

いいえ、それは誤解です。「生まれてこない方が良い」と「今すぐ死んだ方が良い」の間には大きな違いがあります。
反出生主義は「人生には始める価値はない」と考えますが、わざわざ死ぬほどの価値もありません。
むしろ死を避けたいからこそ「最初から生まれてこない方が良い」と思うのです。

妊娠しちゃった。中絶すべき?

反出生主義者の言う「生まれない方が良い」とは「存在しない方が良い」と言う意味なので「産まなければ良い(中絶すべき)」と言う話ではありません。
胎児は既に存在してしまっています。まともな人間なら動物に対してさえ殺生には反対するでしょう。であるならば胎児に対しても中絶を正当化する理由などありはしないのです。

反出生主義的には胎児を殺すことを推奨する事はできません。個々の事情や判断に委ねられます。
妊娠した時点で産むにしろ堕ろすにしろ「罪」になります。それを自覚すべきです。
反出生主義が奨励するのは避妊であって中絶ではありません。
しかしながら避妊してても「できちゃった」場合、意図的に子作りするのに比べたら罪は軽いと言えます。中絶する方が問題でしょう。
倫理的な理由(反出生主義)で中絶する必要はないという事です。

子供を産んだ事を後悔しています。子持ちでも反出生主義者になれますか?

子持ちの人も歓迎します。しかし産んだからにはちゃんと育てて親の責任を果たしてください。
そして子供には「孫は要らない」事を伝えて子作りのプレッシャーから解放してあげましょう。

反出生主義はどうして広まってないの?

世界のメジャーな宗教の殆どには「産めよ増やせよ」で子作りを肯定する教義が含まれています。宗教は人口増によって信者を増やせるのに対し、反出生主義は書物や口伝でしか伝わりません。
言論の自由のない社会では思想を伝える事さえ難しいので中々増えにくいのです。しかし文明の発達によって先進国では宗教は廃れてきているし、インターネットによって世界中に情報の伝達が可能になりました。反出生主義は今後はどんどん増えていくでしょう。

マスメディアが反出生主義を取り上げないのはなぜ?

海外ではドラマ『TRUE DETECTIVE/二人の刑事』の様に反出生主義を表現した作品もありますが日本では難しいでしょうね。
テレビで反出生主義を唱えたら抗議が殺到すると思います。日本のテレビ局は抗議を恐れるのでやらないでしょう。ベビー用品のスポンサーへの配慮もありますしね。反出生主義は完全にタブーなのです。

クイズ番組
↑カナダでは反出生主義がクイズに出題された事がある

ベネターの非対称性とは?

「喜び」の機会が奪われても存在しない者に取っては何の不都合もないのに対し「苦痛」を受ける機会がなくなるのは誰にとっても(存在していなくても)良い事です。
従って生まれてくるより存在しない方が常に良く、出産は不道徳だとデイヴィッド・ベネターは論じています。

参考になる本を教えてください

人口問題に関しては世界20カ国余を旅して書かれたアラン・ワイズマン著『滅亡へのカウントダウン』がベストです。

redditのコミュニティーで反出生主義関連の書籍が紹介されていますが邦訳されている本は少ないです。ショーペンハウアーとシオランの『生誕の災厄』くらいでしょうか。

日本の哲学者では中島義道が反出生主義に近いですが彼には子供がいます。やはり子供がいますがホリエモンも反出生主義的な考えをしています

日本語で反出生主義について書かれた本は少なそうですが、初期仏教は反出生主義そのものなので初期仏教関連の本が代用品になると思います。
仏教思想のゼロポイント』や『中村元の仏教入門』『ブッダはダメ人間だった』など初期仏教に関する本なら色々あります。しかし初期仏教ではない日本仏教なんかは妻帯も認めていて堕落しているので学ぶ価値はありません。

仏教も盲信しない事が肝心です。「疑う」と言う科学の基本姿勢さえあれば反出生主義に辿り着けるでしょう。生物や宇宙、進化論について学び直してみるのも良いかも知れません。
悟りについては前野隆司さんの本『幸せのメカニズム』などでも簡単に説明されています。仏教に精通している苫米地英人さんの著作もおすすめです。

参考:FAQ for /r/antinatalism